2017-01-01から1年間の記事一覧

染付皿の中の冒険

白磁の胎に鮮やかな藍の絵柄の染付は、日本では江戸時代初頭に朝鮮半島から渡来した陶工によって技術が伝えられ有田で生産がはじまった。 装飾は日本の茶人に珍重された中国の古染付を倣い中国風だった。 山水、人物、身近な動植物ののびやかな絵柄が自由な…

昭和中期の有田の窯場

昨年有田焼は創成四百年を祝った。磁器の優品を作り続けた有田窯業の現場、窯場とそこで働く陶工を田中太郎と夫人の優紀子は油絵と短歌に印象的なスタイルで描き出した。 有田に暮らした洋画家田中太郎は昭和中期、二十年代、三十年代の窯場や有田の風物を勢…